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根管治療歯は時限爆弾?

患者は、上顎側切歯にX線所見で不適切な根管治療と大きな根尖歯周病変が認められた40歳女性である。作業長に達するまで手用Kファイルで#60から#45までクラウンダウン法、根尖は#50Kファイルのあと#80Kファイルまでステップバック法で拡大・形成した。5.25%NaOClで清掃、EDTAとNaOClでスメア層を除去、酸化亜鉛/ユージノール系シーラーとガッタパーチャで根充、コンポジットレジン修復した。根充後大きな側枝が認められた。2年後の診査では根尖部はほぼ治癒し、側枝と根尖から逸出したシーラーはほとんど吸収されていた。9年後では根周囲は健全となり、逸出したシーラ-は根尖では消失していたが、側枝ではわずか残存していた。ところが12年後、無症状ではあるが根周囲に疾患再発を示すX線透過像が認められた。今回は、根尖外科処置を行うこととし、歯根端切除、MTAを逆根充した。
採取した生検試料を調べたところ、炎症性根周囲病変は肉芽腫であり、側枝周辺の主根管の象牙細管および側枝壁の細管に重度の細菌感染が認められたが、象牙細管感染領域の根尖側あるいは歯冠側やそのほかの領域には細菌は検出できなかった。側枝内腔には壊死組織と混じりあったシーラーが存在した。X線的に適切に充填されていたと考えられる根尖部に炎症性組織の内方成長が認められた。再発炎症疾患の原因の可能性として考えられる、歯根破折、コロナルリーケージあるいは異物反応ははっきりしなかった。
この再発疾患についての著者らの見解は次のようになっている。初期疾患は化学・器械的処置により治癒可能なレベルまで細菌は減少して治癒した。しかし、象牙細管内の細菌は影響を受けることなく長年生存し続け、何らかの理由により増殖して周囲生体組織にアクセス可能となり、炎症を引き起こしたと考えられる。その理由ははっきりとはしないが、根充での封鎖が不十分なため、根管内に液体が浸潤したためと思われる。根尖や側枝から逸出したシーラーのみならず、主根管根尖部や側枝のシーラーも溶解あるいは吸収された。根尖部での炎症組織や側枝での壊死組織の存在は根充の封鎖が不十分であったことを示唆している。
シーラーの分解あるいは充填物中の小さな空洞が漏洩の道筋となり、そこから根周囲組織液が細管内に残存している細菌に到達し、栄養を与えることができる。その液体は感染部位に到達して炎症性の細菌産生物で濃厚になるであろう。根尖根管セグメントには細菌は存在しないことから、根管内にある液体が細菌産生物を根尖あるいは側枝に運ぶ役割を果たし、歯周組織に炎症を引き起こすことが可能となる。多分このプロセスは非常に緩慢であり、病変として認められるのに12年を要したということであろう。通常の処置で象牙細管内細菌を除去するのはほとんど不可能であり、長期の良好な予後のためには、細管内殺菌を考慮した抗菌戦略を促進すべきである。
本報告からの重要な教訓に側枝に関することがある。X線的にみて側枝が充填されていても、押し込められた充填物は壊死組織と混じりあっているため良好な充填とはなっておらず、また空洞も存在し、適切な封鎖は期待できない。側枝に残存する壊死組織は細管内細菌の栄養源ともなり得る。いずれにしても、このような分岐の清掃と消毒ができるような方法の開発に努力すべきである。最後に著者らは、長期の良好な治療成績を得るには、根管システムの適切な消毒の達成が重要であると強調している。

パルスオキシメーター
この報告を読んでの筆者のコメントである。著者らは殺菌・消毒の重要性を強調しているが、それで十分なのかという疑問である。12年後に再発したのは根充での封鎖が不十分であったためと著者らは考えているが、逆にいえば、封鎖十分であれば再発しなかったということになろう。もしそうであれば、殺菌・消毒よりも根管封鎖の重要性をより強調すべきであろうと思われる。
根管が完璧に封鎖され、細菌への栄養補給が途絶えれば細菌は生き延びようがなく、多少細菌が根管内に残存してもそれほど問題にならないと考えてもよいであろう。79回コラムでは歯冠部の封鎖が完全であればう蝕の進行を止められることを記したが、根管でも同様なことを示唆したいのである。そのコラムの締めくくり部分を転記しておこう。“修復物により完全に歯質が封鎖されて栄養源を断たれると、細菌は死ぬか休眠状態となり、歯の健康へのリスクとはならなくなる。したがって、修復物が口腔環境からう蝕をよく封鎖できていれば、深在性う蝕での感染象牙質をすべて除去する必要はない”。 
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がん患者に口腔ケアを

がん患者に治療前から口腔(こうくう)ケアを行う取り組みを、高知県歯科医師会が本年度から始めた。県内のがん診療連携拠点病院と地域の歯科医が連携し、重い口内炎などの合併症を防ぐ狙いで、6日には高知大学医学部付属病院と合意書を結ぶ。同会は「患者のQOL(生活の質)向上へ、医科歯科連携を広めたい」としている。
 がん治療中の患者は免疫力が低下。口の中の細菌が増え、誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こすことがある。また、抗がん剤や放射線治療では口内炎や出血、口腔乾燥、味覚障害などの副作用も。食事ができなくなり、やむを得ず治療を中断する例も少なくない。『LED照射器
 こうした合併症は、がん治療前に虫歯や歯周病を治療しておくことで予防・軽減できることから、国立がん研究センターと日本歯科医師会が都道府県ごとの連携を呼び掛け。本県では高知大病院を皮切りに、高知医療センター、幡多けんみん病院、高知赤十字病院に広げる計画。
 同会は16日から来年にかけて3回、がん患者への口腔ケアを学ぶ講習会を開催。修了した歯科医を「連携歯科医師」として登録し、病院に名簿を提供する。病院では主治医が「口腔ケアが必要」と判断した患者を、地域の連携歯科医師に紹介。患者の状態を把握し合いながら、治療とケアを進める。 

がん患者に口腔ケアを

がん患者に治療前から口腔(こうくう)ケアを行う取り組みを、高知県歯科医師会が本年度から始めた。県内のがん診療連携拠点病院と地域の歯科医が連携し、重い口内炎などの合併症を防ぐ狙いで、6日には高知大学医学部付属病院と合意書を結ぶ。同会は「患者のQOL(生活の質)向上へ、医科歯科連携を広めたい」としている。
 がん治療中の患者は免疫力が低下。口の中の細菌が増え、誤嚥(ごえん)性肺炎を引き起こすことがある。また、抗がん剤や放射線治療では口内炎や出血、口腔乾燥、味覚障害などの副作用も。食事ができなくなり、やむを得ず治療を中断する例も少なくない。『歯面清掃用ハンドピース
 こうした合併症は、がん治療前に虫歯や歯周病を治療しておくことで予防・軽減できることから、国立がん研究センターと日本歯科医師会が都道府県ごとの連携を呼び掛け。本県では高知大病院を皮切りに、高知医療センター、幡多けんみん病院、高知赤十字病院に広げる計画。
 同会は16日から来年にかけて3回、がん患者への口腔ケアを学ぶ講習会を開催。修了した歯科医を「連携歯科医師」として登録し、病院に名簿を提供する。病院では主治医が「口腔ケアが必要」と判断した患者を、地域の連携歯科医師に紹介。患者の状態を把握し合いながら、治療とケアを進める。 

米歯科材料ベンチャーを買収

三井化学は21日、3Dプリンターなどを用いて入れ歯を開発・製造するベンチャー企業の米デンカ(カリフォルニア州)を買収したと発表した。創業者から発行ずみ株式50・01%を十数億円で取得し子会社化した。歯科材料事業でこれまで手掛けていなかった入れ歯分野に進出し、高齢化などで拡大する需要を取り込む。化学品に比べ景気に左右されにくいヘルスケア事業を強化し成長につなげる。
 デンカは2007年の設立。CAD/CAMシステムや3Dプリンターで開発・製造する入れ歯を主力とする。社員数は15人。高齢化や新興国の経済成長を受けて世界の入れ歯市場は拡大すると見込まれており、三井化学は買収を機に手薄だった入れ歯分野の開拓にも力を入れる。『アルコールカット綿
 三井化学は子会社のサンメディカルや松風を通じて歯科材料事業を展開しており、今年4月には世界に製販拠点を持つ独ヘレウスの同事業買収を決めた。今後は主に米国で展開しているデンカの技術を世界に売り込むとともに、三井化学が得意とするポリマー技術や買収したヘレウスの技術を組みあわせ相乗効果を生み出していく。 

落札したジョン・レノンの臼歯からDNAを抽出-クローン人間への野望

ジョン・レノンのクローン計画が進行中だ。
ミュージックエンタテインメントサイト バークス
2年前にイギリスのオークションにて2万ポンド(約300万円)ですでに腐敗が進んだジョンの歯を落札したカナダの歯科医マイケル・ズック氏は、複数の科学者の協力を得て、その歯からジョンのDNAを抽出し、それを元にジョンのクローン人間を造ろうと本気で野望を立てているらしい。
ズック医師はexaminerに「科学者がマンモスのクローンを造ることができるなら、次にはジョン・レノンのだって可能なはずですよ。ロック界最大のスターの1人を復活させるための種を潜在的に持っているということだけでも、ビックリなことだと思いますがね」と明かした。『歯科用タービンハンドピース
1980年にニューヨークで射殺されたジョンは1960年代に歯科医によって抜かれた臼歯を、その後自宅の家政婦をしていたドロシー・ジャレットに手渡していた経緯があるが、2年前に競売にかけられたのはこの虫歯の臼歯だった。
これまで、その際に手にしたジョンの歯をガン治療促進の啓発活動のために利用していたというズック医師だが、現在はその歯のエナメル質の大半をDNA抽出のために研究所に送ったそうだ。
ズック医師は「ジョン・レノンのDNAを完璧に配列できるかもしれないという可能性だけでも私はゾクゾクしてしまいます。そう遠くない内にも実現するものと期待しています。多くのザ・ビートルズ・ファンはジョンが射殺された時、呆然自失としたことを覚えていることでしょう。なので、ファンの皆さんがジョンに生きるセカンドチャンスが与えられたと聞く日が到来すればと思っています」と続けている。 

プロフィール

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