最も口臭が気になるタイミングについて尋ねると、多くの人が「寝起き(目覚め)」と答えます。起床時独特のこもったような息のにおいや口の中の不快感は、自分は口臭には無縁と思っている人でも一度は経験したことがあるのではないでしょうか?
『マイクロスコープ』
基本的に、寝起き(目覚め)は誰でも口臭がします。なぜなら、寝起き(目覚め)の口の中には、おびただしい数の細菌が存在して、口臭の原因となる化合物を発生させているからです。一説によれば、寝起き(目覚め)の際に口の中にいる細菌数は全人類の数を超えるほど…!それほどの細菌が口の中に存在しているのですから、酷い口臭がしたり、口の中がネバついたりするのもうなずけます。それではどうして寝ている間に、口の中に細菌が繁殖してしまうのでしょうか?
ヒトは睡眠によって体の各機能を休めています。当然、唾液の分泌機能も“睡眠モード”に入り、唾液の分泌量は非常に少なくなります。唾液には口の中の細菌を洗い流し、口臭を抑える働きがあるため、唾液の分泌量が少なくなると、口の中の細菌はこれをチャンスとばかりにどんどん増殖していきます。また、高い湿度が保たれている口の中は、細菌にとって最高の棲み家。あっという間に増殖し、約8時間ほどで、口の中の細菌数は飽和状態に達するといわれています。
こうして就寝中に爆発的に増えた細菌が口臭のもととなる化合物をつくり、寝起き(目覚め)の嫌な息のにおいを発生させているのです。
『歯科レントゲン』.
寝起き(目覚め)の口臭はヒトの体のメカニズム上起こりうるもので避けることはできません。ただ、ちょっとした心がけによって、幾分かにおいを軽減することはできます。
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