誰でも、口の中に一時的に痛みを覚えたことはあるでしょう。しかしながら、その痛みがすべて舌痛症というわけではありません。舌痛症と診断するには、いくつかの基準を満たす必要があります。ここでは、舌痛症を診断する基準、診断方法について解説します。
『歯科用品』
舌が痛いからと言って、すぐに舌痛症ということではありません。舌痛症の診断のためには、二次性の舌痛症をおこす疾患を除外する必要があります。舌痛症の診断は、同様の痛みを起こす疾患を除外することで下されます。表2に国際頭痛分類第3版による診断基準を示します。痛みは少なくとも1日のうちで2時間は自覚し、3カ月以上その痛みが毎日継続して起こっている必要があります。口の中に傷はできていませんか?口の中を清潔に保って歯垢による炎症を解消し、刺激物を摂らないでいても痛みが持続する場合には、歯医者さんに相談が必要かもしれません。
痛症の診断のためには、他の疾患を除外するための検査を行います。いくつかの全身疾患では、口の中の感覚を変化させる可能性があり、痛みを呈する可能性があります。内分泌疾患のスクリーニングとしては、血液検査を用います。さらに血液検査では、貧血や栄養素のスクリーニングを行います。血漿中の鉄分が欠乏すると鉄欠乏性貧血が起こりますが、この場合舌に炎症が起こり、痛みを伴います。胃切除を受けた患者さんでは、ビタミンB12の吸収障害が起こり、その結果として、別の種類の貧血が起こります。この場合も、舌の痛みを伴うようになります。
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