口臭が強い人には、歯周病になっている人が少なくありません。歯周ポケット(歯と歯茎の境目)にプラークがたまると、細菌によって歯肉が炎症を起こしやすくなります(歯肉炎の状態)。すると細菌の増殖でガスが発生し、それだけでも口臭の原因となります。この状態を放置していると悪化して、出血したり、膿(ウミ)がたまって悪臭を放つことになりかねません。それどころか、歯を支える歯根膜や骨までがダメージを受け、健康そうにみえる歯がぐらつき、とつぜん抜け落ちることさえあるのです。
ただ歯周病の初期には、虫歯のような痛みはありません。そのため気づかずにひどくなるまで放っておく人が多く、よけいに口臭の原因にもなりやすいのです。歯磨きなどではなかなか口臭がとれない場合には、歯周病を疑ってみる必要があります。口臭を気にして歯科に行き、歯周病が発見されることも珍しくありません。自分でチェックしましょう
『生体情報モニタ』.
次のような症状があったら、歯周病の可能性があります。
● 冷たい物や冷たい空気が歯にしみる
歯肉が後退し、歯の神経が刺激されるために起こる症状で、歯周病の初期によくみられます。
● 歯石ができている
プラークがかたまって歯石になると、歯周ポケットが広がり、歯肉の奥へと炎症が進みやすくなります。とくに奥歯は唾液による抗菌作用を受けにくいため、歯石ができると炎症を起こしやすい傾向があります。
● 歯肉が赤黒くなっているところがある
健康的な歯肉はピンク色をしていますが、炎症が起こると赤黒く変色してきます。
● 歯磨きのときやリンゴのような固いものをかじると出血しやすい
歯肉の炎症が進むと、歯磨きの刺激や食べたときの圧力などで、出血しやすくなります。
● 指で歯肉を押すとブヨブヨしている
指で軽く押してみて、弾力性がなくブヨブヨしていたり、ウミ状の液などが出てくるときは、かなり進行しています。こうした状態だと、口臭も強くなりがちです。
● 歯がグラグラしている
歯を支える歯根膜や歯槽骨がダメージを受けている可能性が高く、早く治療する必要があります。
『マイクロスコープ』
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