再生歯とは、歯の歯冠や歯根を、分化能を持つ細胞を使って再生する技術のことです。今の段階では、実験用マウスや犬、豚において歯の再生が成功しています。したがって、近い将来人間においても歯の再生が可能であると予想されています。また、再生歯の技術と共に歯周組織の再生技術も確立されつつあります。これも、今は動物実験においては成功しており、人間への応用が期待されています。『
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これらの技術が完成すれば、歯科医療は大きく姿を変えることが予想されます。なぜなら、再生歯や再生歯周組織の登場で、入れ歯やインプラント、歯周病などの治療は基本的には必要とされなくなるからです。もし、歯を失ったり歯周組織が破壊されても、再生すればいいだけの話になるからです。歯は歯冠と歯根から構成されていますが、歯冠はエナメル質や象牙質、歯髄などの組織が複雑に合わさってできており、その再生は難しいそうです。『
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しかし、歯根の再生は歯冠に比べると再生しやすい組織だそうです。もし、歯根の再生技術が確立できれば、歯冠についてはインプラントのような人工歯冠を用いればいいので、歯が再生できるといっても過言ではありません。ただし、このような再生させる技術には、幹細胞という細胞が必要です。この細胞は、歯については乳歯や第三第臼歯からたくさん得ることができます。したがって、幹細胞をいかに保存しておくことができるかも重要です。
大臼歯とは、小臼歯の後ろにあって、上顎と下顎にそれぞれ三対ずつある歯のことです。この大臼歯のうち、第三大臼歯(智歯、オヤシラズ)は生えてくる人もいれば生えてこない人もいます。大臼歯は、乳歯と同じ時期に生えますが、乳歯と違ってその代わりとなる歯がありません。このような歯のことを加生歯といいます。小臼歯では、咬頭が二つありましたが、大臼歯では数を増やして、上顎で四つ、下顎で五つの咬頭があります。このため、大臼歯を多咬頭歯とも呼びます。咬頭の増加に伴って、歯根の根の数も増えて、上顎で三根、下顎で二根になります。このため、大臼歯は多根歯とも呼ばれます。これらの多咬頭性と多根性とが、大臼歯の大きな特徴になっています。この特徴には意味があり、多咬頭性には、その咬合面を大きくすることで効率良く食べ物をすり潰すという意義があり、多根性には大きな圧力が加わる大臼歯をしっかり支えるという意義があります。『
パルスオキシメーター』
上顎大臼歯は、上顎小臼歯の後ろに続く歯のことで、第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯があります。上顎大臼歯の特徴は、歯冠の咬合面が菱形をしており、その根が舌側に一本と頬側に二本あるということです。歯冠は四咬頭性で頬側と舌側に二つずつ咬頭があります。これらの咬頭は、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、近心頬側咬頭、遠心頬側咬頭といいます。この中で、近心舌側咬頭が最も大きく、遠心舌側咬頭が最も小さいです。歯根は頬側根が二本と舌側根が一本ありますが、二本の頬側根はそれぞれ近心頬側咬頭と遠心頬側咬頭を支えており、一本の舌側は近心舌側咬頭と遠心舌側咬頭の二つを支えています。上顎大臼歯には、第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯がありますが後ろにある歯ほど大きさは小さくなっていき、歯冠は強く圧平され、歯根はくっつく傾向が強くなります。『
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下顎大臼歯は、下顎小臼歯の後ろに続く歯のことで、第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯があります。下顎大臼歯の特徴は、歯冠の咬合面が方形に近い形をしており、その根が、近心と遠心に一つずつあることです。歯冠には五咬頭性で、近心舌側咬頭、遠心舌側咬頭、遠心咬頭、近心頬側咬頭、遠心頬側咬頭があります。この内、近心頬側咬頭が最も大きく、遠心咬頭が最も小さいです。歯根には、近心根と遠心根があり、近心根は、近心頬側咬頭と近心舌側咬頭を支え、遠心根は、遠心頬側咬頭と遠心舌側咬頭、遠心咬頭を支えています。この二本の根は、形がよく似ており、近心側と遠心側から強く圧平されています。下顎大臼歯にも、第一大臼歯、第二大臼歯、第三大臼歯がありますが後方の歯ほど、歯の大きさは小さくなっていき、咬頭数が減る可能性が高まり(遠心咬頭が消失する)、歯根はくっつく傾向が強くなっていきます。『
ハンドピース』
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