「生理的口臭」とは、これまで紹介してきたものとは異なり、誰にでも起きる口臭のことです。起床時や空腹時、緊張状態やストレスを抱えたときに、口の中が渇いて口臭が発生してしまうことをいいます。この生理的口臭は“哺乳類”であれば必ず発生してしまいます。『
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1 口の中が渇くことで口臭が発生
朝起きたときや空腹時は、誰もが口の中が渇いて潤いを失った状態です。また、睡眠時に「口呼吸」をする人は唾液の分泌量が減ることで口臭が発生しやすくなります。しかし、緊張やストレスは人によって感じ方がさまざまで、同じ状況ですべての人が、口内の渇きを感じるとは限りません。
また、口臭が起きていることを何かの病気が原因と捉えてしまい、「病的口臭」と思っていたが、実は「生理的口臭」だったということも考えられます。口臭が発生していたときのことを思い返してみたら、緊張やストレスを受けやすい場面だったことに気づくかもしれません。
口臭が発生した“状況”まで思い出すことで、自分の口臭が一体何なのかを正確にチェックすることができるのです。もしかしたら、治療の必要のない「生理的口臭」かもしれません。
◆「生理的口臭」により『舌苔(ぜったい)』ができる
「生理的口臭」が原因で、『舌苔(ぜったい)』と呼ばれる舌に白い苔のようなものが付着し、口臭を発生させてしまうことがあります。“白い苔”とは、口内の細菌が舌の溝に入り込んで溜まり続け、本来はピンク色をしている舌の表面が、白く汚れたようになった状態のことを指しています。
舌苔ができる原因として、唾液量が少なくなり口内が渇くということが挙げられます。唾液が減ると口内で細菌が溜まりやすくなるので、舌苔が付着しやすくなるのです。
口呼吸をしている人やストレスを溜めやすい人などは、口の中が渇きやすいといわれているので、舌苔は「生理的口臭」の一部であるといわれることが多いのです。
2 口内を潤す対策と舌苔の除去
◆水分補給とガムを噛むことで口臭を防ぐ
口の中が“砂漠状態”でカラカラの場合、必ず水分を補給するようにしてください。「生理的口臭」が起きやすい人は、ペットボトルの水を携帯したり、ガムを噛んで唾液の分泌量を増やすなどの対策で口臭を防いでいきましょう。
また、起床時に関しては、口の中を水でゆすいだり、ガラガラうがいをすることで口内の細菌を追い出すように努めてください。
「生理的口臭」は一時的なものです。唾液量を正常に戻すための作業を行い、緊張やストレスが緩和されれば、自然と口臭は治まってきます。
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◆舌ブラシによる舌苔の除去
口臭の原因にもなる舌苔を除去するには、「舌ブラシ」を使う方法があります。舌ブラシの使い方は、鏡を見ながら舌の表面に付いた舌苔を、水で濡らした舌ブラシで磨いていきます。その際、下記イラストのように舌の奥の方から手前に引くようにして磨いてみてください。.
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