最近の研究で、歯周病が心臓病の重大なリスク・ファクターとしてきわめて重要な役割を果たしていることが示され、当然のことながら、大きな反響があった。心臓血管系の疾患は世界中のいたるところで死亡率の上位を占めている。これらの治療には莫大な経済的、人的資源が投入されることに加えて、罹患した患者の"生活の質"をも奪う。これらの研究成果には大変広範囲のものが含まれているが、反面、新聞や専門団体からの情報のスローガンは簡潔明瞭で、"Floss or Die"である。一方、多くの歯科医師たちはこれらの研究を初めて耳にしたとき、「どうしてそんなことが起こるのですか?」とたずねるのが常である。『
エアモータ』
そこで、心臓病と歯周病との関係に関する論拠を簡潔に以下に示すことにしよう。
社会的な精神的ストレス、食事、遺伝、喫煙、そしてその多くの生活習慣異かかわる因子は心臓病にとって重要な役割を果たしており、研究者たちは、今まさにこれらの因子を特定し始めたといえよう。それらの詳細なメカニズムがどのようなものであるかにかかわらず、現在では歯科医師を含め患者のヘルスケアに携わる者は、心臓血管疾患への罹患と進行リスクを軽減することができる。そのためにはまず、心臓疾患にかかわる一般的要因、患者個々の要因、効果的な治療の介在、歯周組織の健康の維持、そして患者の観察などについて理解しておくことが必要である。
読者はこの情報に知的興味をもたれるかもしれない。『
ハンドピース』これは歯科治療への波及効果としても重要である。ちょうど喫煙が予防できるように歯周病は予防でき、治療可能な疾患であることから、歯科医師も患者のために必要な責任を負わざるを得なくなった。さらに、ケアのスタンダード化およびトリートメント・ガイドラインの設定に当たっては、歯周病の診断、治療および予防に関する現在のレベルを一層改善するようにしなければならない。
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