こんにちは、歯科医師・歯学博士・インプラント学会専修医の小栗卓也です。
この度もブログをお読みいただき誠にありがとうございます。
今回は仮着の「手技」について書きます。
基本的に使用する仮着剤は「テンポラリーパック」です。
粉と液を容量通りに練って、被せ物の中に入れて
口腔内につけます。
3分待ち、セメントが固まったら余分なはみ出てる部分をとって
おしまいです。
「テンポラリ―パック」のいいところは、仮着を外しやすいところです。
本着の際、仮着中の補綴物を外し、下の写真のようになります。
この残った仮着剤を除去しないといけませんが、これがテンポラリーパックは除去しやすいのです。
とても使いやすく気に入っています。特に生活歯(神経の残ってる歯)の仮着に向いていると思います。
超音波スケーラーを使わなくても探針で除去出来るので、患者さんがしみなくてすみます。
少し外れそうだなと思ったら、「テンポラリーハード」を使用します。
絶対外したくないなと思ったら、ここがインターネット歯医者さんの得意な教科書的ではないことになるかもしれません。
「リン酸亜鉛セメント」を少し緩めに練ってつけます。
これで仮着中に外れることはほとんどないです。
この「リン酸亜鉛セメント」でつけるというのは、とても便利で私は好きなセメントです。
この前インプラントの勉強会に参加した際にも、講師の先生がインプラントの被せ物はセメント固定の場合リン酸亜鉛セメントを使う。とおっしゃっていたのを聞き、やはりなと私は思いました。
「リン酸亜鉛セメント」は普段外れないのだけど、外したい時に外せるというメリットがあります。
次回より、「本着」について書いていきますが、その際にも詳しく書いていく予定です。
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